被害者多数の詐欺事件で告訴状を提出する方法|連名での告訴は可能?提出先やメリットを元刑事が解説
全国で被害者が発生する投資詐欺・副業詐欺・ロマンス詐欺・情報商材詐欺などでは、「警察にどうやって告訴状を提出すればよいのか」「被害者全員が別々に告訴する必要があるのか」と悩む方が少なくありません。
結論から言えば、被害者が複数いる詐欺事件では、連名による告訴状の提出が可能です。適切な方法で提出することで、警察の捜査も効率化され、依頼費用を抑えられるメリットがあります。
元刑事として数多くの告訴事件を取り扱ってきた経験をもとに、被害者多数の詐欺事件における告訴状の提出方法や提出先の選び方を詳しく解説します。
被害者多数の詐欺事件で個別に告訴するのは非効率
全国各地に被害者がいる詐欺事件では、それぞれが居住地の警察署へ個別に告訴状を提出すると、多くの問題が生じます。
例えば、
- 被害内容が警察署ごとに分散してしまう
- 同じ事件について各警察署が個別に確認を行う必要がある
- 弁護士や行政書士へ依頼する費用が一人ひとり発生する
- 被害者同士の情報共有が難しくなる
このように、被害者側・警察側の双方にとって非効率になりやすいのが実情です。
告訴状は被害者全員の「連名」で提出できる
被害者が複数いる場合は、被害者同士で連絡を取り合い、「被害者の会」などを組織して連名による1通の告訴状を提出することが可能です。
法律上、告訴人の人数に制限はありません。
連名で告訴するメリット
連名で告訴状を提出すると、次のようなメリットがあります。
- 警察が事件情報を一元的に把握しやすい
- 全国の被害状況をまとめて説明できる
- 被害額や被害者数を明確に示せる
- 弁護士・行政書士への依頼費用を複数人で分担できる
- 警察の捜査が効率的に進みやすい
特に全国規模の詐欺事件では、被害者が団結して行動することが、事件の全容解明につながるケースも少なくありません。
被害者多数の詐欺事件ではどこの警察に告訴状を提出すべき?
被害者が多い事件では、提出先の選び方が非常に重要です。
一般的には次のような方法がおすすめです。
被告訴人が法人の場合
会社が運営する投資詐欺や副業詐欺であれば、
法人の本店所在地を管轄する都道府県警察
へ相談・提出するのが望ましいでしょう。
被害者が2~3人程度の場合
被害者数が少ない場合は、
事件を管轄する警察署
へ提出しても問題ありません。
被害者が多数いる場合
全国に多数の被害者がいる場合は、
都道府県警察本部(本庁)
へ相談・提出することをおすすめします。
各都道府県警には警察相談センターが設置されており、告訴状の提出方法について相談できます。
都道府県警本部へ提出する際の注意点
警察本部へ相談する場合は、次の点に注意しましょう。
- 土日・祝日・夜間は対応していないことが多い
- 原則として平日の開庁時間内のみ受付
- 県警本部では相談のみ行い、実際の提出先として所轄警察署を案内される場合がある
その際は、担当者の指示に従って所轄警察署へ提出しましょう。
大規模詐欺事件では合同捜査本部が設置されることもある
告訴状が受理され、被害者数や被害額が大きい事件と判断された場合には、
都道府県警が中心となって複数の警察と連携する合同捜査本部
が設置されることがあります。
合同捜査本部が設置されることで、
- 全国の被害情報を一元管理できる
- 証拠収集が効率化される
- 関係する警察署が連携して捜査を進められる
- 被害実態の全容解明が期待できる
といったメリットがあります。
被害者多数の詐欺事件で告訴状を提出するポイント
被害者が多い事件では、次のポイントを押さえておきましょう。
- 告訴状は被害者全員の連名で提出できる
- 被害者同士で情報共有を行う
- 都道府県警察本部への相談を検討する
- 提出先や受付時間を事前に確認する
- 専門家へ依頼する場合は費用を分担できる
まとめ|被害者多数の詐欺事件は集団で告訴することが重要
投資詐欺や副業詐欺など、全国規模で被害者が発生している事件では、被害者が個別に動くよりも、連携して連名の告訴状を提出する方が効果的です。
特に、
- 告訴状は連名で提出可能
- 都道府県警察本部への相談が有効
- 警察の捜査効率が向上しやすい
- 依頼費用を分担できる
という大きなメリットがあります。
被害者同士が協力し、適切な提出先を選んで告訴を行うことが、事件解決と被害回復への重要な第一歩となります。
○警察への告訴状・告発状の作成は元警視庁刑事の行政書士にお任せください。こちら
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました。
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。


