告訴状・告発状は警察署の何課に出せばいいの?【元刑事が解説】
告訴状・告発状を提出する際、「警察署のどの課に出せばいいのか分からない」という疑問は非常に多いです。
実は、事件の内容(罪名)によって担当課が異なります。
警察署で告訴状・告発状を扱う主な部署は、次の3つです。
① 刑事課(刑法犯罪が中心)
刑事課は、主に刑法に規定された犯罪を担当します。
主な対象犯罪
- 窃盗
- 詐欺
- 横領
- 背任
- 傷害・暴行
- 恐喝・強要
- 名誉毀損・侮辱
- 器物損壊
- 性犯罪(不同意わいせつ等)
- 贈収賄
- 業務妨害 など
刑法以外でも刑事課が扱う例
- 公職選挙法違反
- 会社法違反(特別背任など)
- 薬物犯罪(覚醒剤取締法等)
- 暴力行為処罰法違反 など
👉 一般的な「被害者がいる犯罪」は、ほとんどが刑事課と考えて差し支えありません。
② 生活安全課(特別法違反が中心)
生活安全課は、刑法・交通法規以外の「特別法違反」を担当します。
主な対象法令
- 銃刀法
- ストーカー規制法
- 特定商取引法
- 金融商品取引法
- 動物愛護法
- 建設業法
- 宅地建物取引業法
- 風営法
- 廃棄物処理法
- 景品表示法 など
👉 扱う法令は数百種類に及びます。
告訴か告発か?
実務上、生活安全課案件は
- 被害者が存在しない
- 公益侵害型犯罪が多い
ため、告発が中心になる傾向があります(ただし例外あり)。
③ 交通課(道路交通関連犯罪)
交通課は、道路交通に関する犯罪を担当します。
主な対象法令
- 道路交通法違反
- 道路運送法違反
- 自動車運転処罰法 など
注意点
同じ「交通」でも、次のものは交通課ではありません。
- 鉄道・航空関連→生活安全課
- 船舶事故 → 海上保安庁(原則)
👉 「道路かどうか」が重要な判断基準です。
【重要】実務上は「課」を意識しなくてもOK
実際には、
- 警察署の窓口(当直・総合窓口)
- 相談専用窓口
- 刑事課直通
のいずれに提出しても、警察側で適切な課に回されます。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。


