リーゼント刑事、秋山博康さんの想い出【元警視庁刑事のコラム】
多分、現在、日本で一番有名な警察官、刑事といえばこの方ではないでしょうか。私は、秋山さんと2か月ほど一緒に仕事をさせてもらったことがあります。2000年代初頭頃でしたが、当時私は警視庁大井警察署で駆け出し刑事をやっていました。あるとき、管内で会社社長の身の代金目的誘拐事件が発生し、その捜査本部に警視庁捜査一課員が数名応援に来てくれて、その中の一人が秋山さんでした。当時、秋山さんは徳島県警捜査一課から、警視庁捜査一課に長期派遣で研修に来ていたのです。当時私は30歳代前半、秋山さんは30歳代後半くらいの年齢だったと思います。当時既に現在と同じリーゼントに細いメガネで、「只者では無い」雰囲気満載でした。
あるとき、持っていた手帳を開いて、徳島の自宅にある愛車の写真を見せてくれたのですが、ベタベタに車高を落としエアロパーツフル装備のトヨタアリストで、とても警察官の車には見えませんでした。びっくりして「これで通勤してるんですか」と聞いたら「もちろん」と言っていた記憶があります。
一緒に誘拐事件の捜査をしている中で、「実は徳島県警では発足以来誘拐事件は一度も発生してないんだよ。だからこの捜査で手法覚えて徳島に戻っても役に立たねえだろうなあ」と言って笑っていました。見た目はアレですが、気さくでとてもいい方でした。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。
