自動車営業マンから警察官になったら成功報酬が百分の一になった件
警察官になる前に自動車メーカーに入社し、直系ディーラーに出向となり、自動車を売っていました。毎月目標台数が設定され、目標を超えると1台につき5000円が出ました。達成率が上がるともっと割高でもらえました。さらに年に数回キャンペーンがあり、上位に入ると順位に応じてハワイや国内観光地への旅行券がもらえました。
警察に転職し、交番勤務になるとひたすら「職質検挙」と言われました。「職質検挙」とは、不審者に声をかけて何らかの犯罪を見つけ出して検挙することです。職質検挙で一番手っ取り早いのが自転車盗犯人の検挙です。東京では、終電後に自転車を盗んで帰ろうとする人が多いので、深夜に自転車に乗っている不審者は職質の格好の的です。しかし、私は警察学校を卒業して都心の赤坂警察署に配置となりました。深夜に赤坂で自転車に乗っているのは帰宅する板前さんくらいしかいません。一緒に警察学校を卒業して住宅街の警察署に配置になった同期生からは「1日2件自転車泥棒を捕まえた」なんて話も流れてきました。ひたすらがんばり、隣の渋谷署や原宿署の管内まで行って職質しましたがなかなか捕まえることができませんでした。
ようやく自転車盗犯人を職質で検挙できたのは、警察学校卒業から8か月経った頃でした。上司はじめ係の皆様からはとても喜んでもらえました。署長訓授の場で、署長から「自転車盗検挙の功」で署長即賞の授与を受けました。開けてみたら50円玉1枚が入ってました。
淺利 大輔
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。