警察署倉庫の裏事情【元刑事が解説】

 警察署内には倉庫があり、刑事課、交通課、生活安全課などでそれぞれ分かれていることがほとんどです。刑事課の倉庫にあるのは、証拠品、捜査関係書類がほとんどです。証拠品は、少ない警察署でも数百点、多い警察署なら1万点近くあるでしょう。
 少々問題なのは、交通課と生活安全課の倉庫です。交通課と生活安全課には、事故防止や防犯広報キャンペーンなどのための予算があり、一般人に配布するための、ポケットティッシュ、反射材、ポスター、チラシ、キーホルダー、ステッカー、ボールペン、芸能人写真入りのクリアファイルなどなどを毎年数回、大量に発注します。しかし、この大量の配布品が配布しきれずに、段ボール箱に入ったまま山積みされていることがあります。もちろん、全ての警察署がそうであるとは限りませんが、私が勤務してきた警察署の倉庫ではとてもよく目にする光景でした。配るタイミングを逃したポケットティッシュなどは、署員向けに「好きなだけお持ち帰りください」と書いて食堂などに置いてあることもありました。
 なお、刑事部にはそうした予算がないので、刑事課の倉庫には先に挙げた2点以外が置いてあることはほとんどありません。


淺利 大輔

あさり だいすけ

行政書士淺利法務事務所 代表

私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。

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