警察官の階級は上がるばかりではなく下がることもあります【元警察官が解説】
「巡査」や「警部」といった警察官の階級ですが、「降格」といって警部補から巡査部長のように下がることもあります。「降格」には大きく分けて2種類あり、組織側の判断で強制的に下げられるものと、本人が希望して自ら下げるものがあります。前者は解雇するに至らない不祥事を起こした場合や、指導してもその階級にふさわしい仕事をしない・できない場合に行われます。後者は、その警察官が現在の仕事の職責を果たせないと自ら判断した場合に、より職責の小さい一つ下の階級での仕事を希望して行われます。
かつて、私が仕えたある警部は、何度注意されてもパワハラ・モラハラがなくならず、定年間際に警部から警部補に降格されました。捜査費を不正に使ったとして、刑事課長(警部)から警部補になった警察官もいました。前科がある申請者に古物営業許可を出そうとした巡査部長は人事の辞職勧奨を断り、自ら巡査長に降格希望して認められました。I警察署にいた当時、40歳代で巡査長から巡査に降格されて異動してきた警察官がいました。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。
