親告罪は犯人を知ってから6か月を過ぎると告訴できなくなります【元刑事が解説】

親告罪の告訴期間は6か月|過ぎるとどうなる?被害届との違いも解説

親告罪(名誉毀損、侮辱、器物損壊、過失傷害など)の被害にあった場合、「告訴期間」に注意が必要です。
これらの犯罪は、犯人を知ってから6か月以内に告訴しなければなりません。

この期間を過ぎると、たとえ犯罪が明らかでも告訴はできなくなり、加害者を処罰することは不可能になります。


告訴期間とは?公訴時効との違い

「告訴期間」とは、親告罪において被害者が告訴できる期限のことです。

  • 告訴期間:犯人を知ってから6か月
  • 公訴時効:犯罪終了時から進行(別制度)

この2つは全く異なる制度であり、公訴時効が残っていても告訴期間を過ぎると起訴できません。

また、親告罪は告訴がなければ検察官は起訴できないため、結果として加害者が処罰されないことになります。


被害届だけでは不十分|告訴との違い

「とりあえず被害届を出したから安心」と考えるのは危険です。

  • 被害届:犯罪発生の申告にすぎない
  • 告訴:処罰を求める正式な意思表示

被害届には告訴の効力はありません。

そのため、被害届だけを提出した状態で6か月が経過すると、告訴期間を徒過し、処罰の道が閉ざされます。


「犯人を知った日」とはいつ?判例の考え方

告訴期間の起算点となる「犯人を知った日」は、次のように判断されます。

  • 氏名や住所を把握した場合
  • 顔をはっきり確認し、(集団の中から)識別できる状態になった場合(判例)

つまり、必ずしも名前まで特定している必要はなく、顔認識でも「知った」と判断される点に注意が必要です。


示談交渉での注意点|時間稼ぎに要警戒

実務上、特に注意すべきなのが示談交渉です。

加害者の中には、

  • 示談交渉を意図的に引き延ばす
  • 6か月経過後に支払いを拒否する

といった行動を取るケースがあります。

このような場合、
告訴期間が過ぎていれば処罰も示談金の回収も困難になる可能性があります。


まとめ|親告罪は早めの対応が重要

親告罪では、次の点を必ず押さえてください。

  • 告訴期間は「犯人を知ってから6か月」
  • 被害届だけでは足りず、告訴が必要
  • 示談交渉中でも期限は進行する

迷っているうちに権利を失うリスクがあるため、早期の判断と対応が重要です。

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淺利 大輔

あさり だいすけ

行政書士淺利法務事務所 代表

私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。

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