虚偽告訴罪とは?成立要件や具体例を詳しく元刑事が解説

虚偽告訴罪とは?罰則は意外と重い!
虚偽告訴罪とは、他人に刑事罰や懲戒処分を受けさせる目的で、警察・検察などの捜査機関や公務所に 嘘の通報・申告 を行うことで成立する犯罪です。

虚偽告訴罪の罰則
本罪の罰則は、3ヶ月以上10年以下の懲役 です。罰金刑はなく、意外と重い処罰が科されます。


【虚偽告訴罪の成立要件】

  1. 虚偽の申告・通報 を行うこと(口頭・電話・メール・文書など手段は問わない)
  2. 刑事罰(懲役・罰金など)または 懲戒処分 を目的とすること
  3. 故意に(わざと)嘘を伝えること(勘違いの場合は成立しない)
  4. 捜査機関や公務所に 自発的に 申告すること

【具体例】虚偽の通報で犯罪成立!

【刑事罰を狙ったケース】

知人の山田に刑罰を与えようと、警察に電話で
「〇〇マンション203号室の山田が覚醒剤を使っている」と 嘘の通報 をした場合、 虚偽告訴罪が成立 します。

【懲戒処分を狙ったケース】

市役所職員の鈴木に懲戒処分を受けさせようと、監察室に
「鈴木が副業で2000万円稼いでいる」と 虚偽の申告 をした場合も、 虚偽告訴罪が成立 します。

📌 重要ポイント

  • 事実確認が行われなくても、 嘘の申告をした時点で犯罪が成立 します。
  • 「殺人事件が起きた!」など と犯人が誰かを指定しない嘘の通報軽犯罪法違反(虚構申告罪) となります。

【まとめ】虚偽告訴罪は刑事罰の対象!安易な嘘は絶対NG

虚偽告訴罪は、他人を陥れる目的で嘘の申告をする悪質な犯罪 です。刑罰は 3ヶ月以上10年以下の懲役 で、決して軽い罪ではありません。

旧記事
 虚偽告訴罪とは、他人に刑事上の処罰を与えること又は懲戒の処分を受けさせる目的で、捜査機関(警察、検察等)や公務所調査部署等に対して、嘘の申し立て(通報、申告)することで成立します。刑事上の処罰とは、懲役刑や罰金刑のことです。懲戒とは、公法(国家公務員法、地方公務員法)に基づく懲戒処分のことなので、民間企業従事者には適用がありません。罪名に「告訴」が入っているので、虚偽内容で告訴することが必要と思われる方もいるかもしれませんが、その必要はなく、単に申告や通報だけで成立します。罰則は3月以上10年以下の懲役で罰金はなく、意外と重くなっています。
 具体的な例を上げるなら、知人の山田に刑罰を与えてやろうと考え、警察署に電話して「本町1丁目2番の有明マンション203号室の山田○○は自宅で覚醒剤をやってるからすぐに行って逮捕してくれ」と全く嘘の通報をするような場合です。実際に警察官が行って取調べ等をする必要はなく、嘘の通報をした時点で犯罪は成立します。電話ではなく、直接警察官に話した場合はもちろん、文書やメールでも成立します。
 懲戒の場合は、市役所職員である鈴木に懲戒処分を受けさせてやろうと考え、市役所の監察室に電話して「住民課の鈴木○○は市に内緒で副業して年に2000万円の収入があるのを隠している」などと嘘の通報をする場合です。連絡手段については刑事罰の場合と同じです。
 申告については、自ら自発的にされたことが必要です。捜査員の取調べに対してなされた場合は本罪は成立しません。また、故意が必要であるため、真実は他人が犯罪を行っていなかったとしても、本人が勘違いしてそう思っていた場合にも成立しません。
 本罪は、「他人の処罰や懲戒を求める」という目的犯であるため、何も事件が起きていないのに「殺人事件が起きた」とだけ通報した場合は本罪は成立せず、軽犯罪法1条16の虚構申告罪のみが成立します。


淺利 大輔

あさり だいすけ

行政書士淺利法務事務所 代表

私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。

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