犯罪被害はどこの警察署に相談?管轄の決まりと正しい相談先【元刑事が解説】
犯罪被害にあったときや、「これって犯罪では?」と感じて告発・相談をしたいとき、どこの警察署に行けばいいのか分からないという方は多いです。
実は、警察への相談先は「どこでもいい」わけではなく、事件の内容や発生状況によって管轄が決まっています。
この記事では、元刑事の視点から、ケース別に最適な警察署の選び方をわかりやすく解説します。
1.基本は「事件が発生した場所」を管轄する警察署
最も基本となるルールは、犯罪が発生した場所(現場)を管轄する警察署に相談することです。
例えば以下のとおりです。
- 窃盗事件 → 物を盗まれた場所の警察署
- 暴行・傷害事件 → 暴力行為を受けた場所の警察署
- 文書偽造・行使 → 偽造文書が使われた場所の警察署
- 詐欺事件 → お金をだまし取られた場所の警察署
■ 詐欺事件で場所が複数ある場合
詐欺では「騙された場所」と「お金を渡した場所」が異なるケースがあります。
この場合は、どちらの警察署でも相談可能ですが、実務上は
👉 お金を渡した場所の警察署が優先される傾向があります。
■ ネット犯罪(名誉毀損・侮辱など)の場合
インターネット上の犯罪は「発生場所」の概念が曖昧です。
そのため、次のいずれかの警察署が管轄になります。
- 被害者の住所地を管轄する警察署
- 加害者の住所地を管轄する警察署
2.電車・飛行機など移動中の犯罪はどこに相談?
痴漢や不同意わいせつなど、電車や航空機など移動中に発生する犯罪は、管轄が複数にまたがることがあります。
この場合は、
👉 被害後に降車・降機して通報した場所を管轄する警察署
が対応するのが原則です。
3.被害者が多数いる事件(詐欺・組織犯罪など)の相談先
法人や団体による詐欺などで、被害者が全国に多数いるケースでは対応が変わります。
■ 被害者が多数(数十人〜)の場合
- 被害者の会を結成
- 弁護士を選任
- 弁護士が一括して対応
この場合、相談先は
👉 加害組織の本拠地を管轄する都道府県警本部
になるのが一般的です。
■ 被害者が少人数の場合
被害者が数人程度の場合、各自がバラバラに地元警察へ相談すると、
- 情報が分散する
- 捜査が進みにくい
といった問題が起きます。
そのため、
👉 被害者でまとまって以下に相談するのが有効です
- 犯人の住所地を管轄する警察署
- または都道府県警本部
まとめ|迷ったら「発生場所」か「被害地」で判断
警察への相談先に迷った場合は、まず以下を基準に考えてください。
大規模事件 → 警察本部+弁護士対応
基本 → 事件が起きた場所の警察署
詐欺 → お金を渡した場所を優先
ネット犯罪 → 被害者または加害者の住所地
移動犯罪 → 降車・通報した場所
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました。
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。


