告訴状・告発状の作成について行政書士ができることできないこと【元刑事が解説】

行政書士による告訴状・告発状の作成は可能

告訴状・告発状の作成は、行政書士の正式な業務として認められています。
ただし、対応できるのは警察署に提出する書類に限られる点に注意が必要です。

一方で、検察庁に提出する告訴状・告発状の作成は行政書士では対応できません。
この場合は、弁護士または司法書士に依頼する必要があります。

なお、実務上は検察庁へ直接提出するケース自体が少なく、司法書士でも告訴状・告発状の作成を専門的に扱っている事務所は多くありません。


行政書士に相談できる範囲と非弁行為の注意点

行政書士は、告訴状・告発状の作成に関する相談であれば、有料で対応することが可能です。

しかし、以下のような業務は弁護士法に違反する「非弁行為」となるため対応できません。

  • 法律相談全般の受任
  • 継続的な法律顧問契約
  • 被告訴人・被告発人との示談交渉
  • 代理人としての交渉行為

行政書士に依頼する際は、業務範囲の違いを正しく理解することが重要です。


告訴状・告発状の提出時に行政書士は同行できる?

告訴状・告発状を警察署に提出する際、行政書士は「代理作成者」として同行することが可能です。

この場合、以下のようなサポートが受けられます。

  • 書類内容の説明補助
  • 警察官からの質問への補足対応
  • 修正指示への対応

ただし、弁護士とは異なり交渉権はありません。

そのため、以下の行為はできません。

  • 警察に対する受理の要求
  • 不受理理由の開示請求

これらは非弁行為に該当するため注意が必要です。


警察から修正を求められた場合の対応

告訴状・告発状は、警察官から内容の加除修正を求められることがあります。

この場合、行政書士は代理作成者として、警察官と直接やり取りしながら修正対応を行うことが可能です。
そのため、初めて告訴状を提出する方でもスムーズに手続きを進めやすくなります。


告訴状・告発状の代理提出は可能か

告訴状・告発状の代理提出自体を明確に禁止する法令はありません。

しかし実務上は、以下の理由から本人の出頭が求められるのが一般的です。

  • 本人確認の必要性
  • 詳細な事情聴取の実施
  • 供述調書の作成

そのため、最低でも1回は警察署へ出向く必要があります。

出頭回数を減らす方法

遠方に住んでいる場合などは、次のような対応が可能です。

  1. 行政書士が告訴状のコピーを提出
  2. 警察が事前審査
  3. 受理見込み後に本人が原本持参で出頭
  4. 当日に供述調書を作成

この方法で、出頭回数を1回に抑えられるケースもあります。


告訴・告発の取消しは行政書士に依頼できる?

告訴・告発を取り下げる場合、取消し状の作成は行政書士でも対応可能です。

ただし、書式は非常にシンプルなため、別料金で依頼する必要性は低いケースが多いでしょう。


行政書士の費用相場と受理報酬の有無

行政書士の中には、告訴状・告発状が警察に受理された場合に報酬を設定している事務所もあります。

ただし、全体としては受理報酬を設定していない事務所が多数派です。

費用体系は事務所ごとに異なるため、

  • 作成費用
  • 相談料
  • 同行費用
  • 成功報酬の有無

を事前に確認し、予算に応じて選ぶことが重要です。


まとめ|行政書士に依頼する際のポイント

  • 告訴状・告発状の作成は行政書士の業務として可能
  • 対象は「警察提出分」に限定される
  • 交渉や法律相談はできない(非弁行為)
  • 同行・修正対応など実務サポートは受けられる
  • 本人の警察出頭は原則必要

行政書士は、告訴状作成の実務サポートに強みがある専門家です。
一方で、交渉や訴訟対応が必要な場合は弁護士への依頼を検討する必要があります。


淺利 大輔

あさり だいすけ

行政書士淺利法務事務所 代表

私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。

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