警察内部の不人気部署TOP4【元刑事が解説】

「警察官はどの部署でも同じように大変」と思われがちですが、実は警察内部にも**“できれば異動したくない”と敬遠される不人気部署**があります。

刑事ドラマでは華やかに描かれる警察の仕事ですが、現実はそう甘くありません。激務・高ストレス・重い責任を抱える部署ほど、警察官から敬遠される傾向があります。

今回は、元警視庁刑事の実体験をもとに、警察官の間で「きつい」「行きたくない」と言われる不人気部署をランキング形式で解説します。


第4位:駐在所勤務|家族まで巻き込まれる特殊な警察官の働き方

駐在所とは、交番と警察官の住居(官舎)が一体化した施設です。警察官本人だけでなく家族もそこで生活します。

一見、のどかな勤務に見えるかもしれません。しかし実態はかなり特殊です。

夜間は窓口を閉めていても、来訪者が「おまわりさーん!」と呼べば対応しなければなりません。勤務時間と私生活の境界が極めて曖昧なのです。

さらに、夫である警察官の不在時には、妻が拾得物の届け出等の対応もしなくてはなりません。

会社員の方なら想像してみてください。

「職場に家族と一緒に住み、夜間でも呼ばれたら対応する生活」

かなり負担が大きいことがお分かりいただけると思います。


第3位:知能犯捜査係|詐欺・横領・告訴事件を扱う超高難度部署

知能犯捜査係は、警察署の中でも特に法律知識・調査能力・判断力が求められる部署です。

主な担当事件は以下のとおりです。

  • 詐欺
  • 横領
  • 業務上横領
  • 背任
  • 特別背任
  • 名誉毀損
  • 公正証書原本不実記録
  • 不動産侵奪
  • 贈収賄
  • 偽札事件
  • 公職選挙法違反

この部署が特に大変なのは、告訴・告発案件が非常に多いことです。

知能犯罪は、民事トラブルと刑事事件の境界が曖昧なケースが多く、事実関係や証拠の精査に膨大な時間がかかります。

私が勤務していた警視庁麹町警察署でも、未処理の告訴・告発案件が20件を超えた時期がありました。1件の処理に数か月かかることも珍しくありません。

しかもその間にも、新たな相談が次々に持ち込まれます。

さらに近年は特殊詐欺事件対応の負担も深刻です。

特殊詐欺が発生すると、

  • 被害届の受理
  • 初動捜査
  • 本部(捜査二課)への報告
  • 銀行口座の凍結・照会
  • 通話履歴取得のための令状請求
  • 証拠資料の分析

など、大量の業務が一気に発生します。

地味に見えて、実は極めてハードな部署です。


第2位:交通捜査係(事故捜)|体力と事務処理の両方がきつい部署

交通捜査係、通称「事故捜」は、交通事故の捜査を担当する部署です。

この部署の最大の特徴は、事故が時間や天候を選ばないことです。

  • 早朝
  • 深夜
  • 雨の日
  • 雪の日
  • 台風の日
  • 真夏の猛暑日

どんな状況でも、事故が発生すれば現場に急行しなければなりません。

しかも交通事故は日常的に発生します。管轄の広い警察署では、事故現場から次の事故現場へ直行することも珍しくありません。

さらに署へ戻ってからも仕事は山積みです。

主な業務は、

  • 実況見分調書の作成
  • 当事者からの事情聴取
  • 供述調書の作成
  • 事故図面の作成
  • 検察庁への送致書類作成

つまり、

「外で体力を削られ、署内で事務作業に追われる」

という非常に過酷な働き方になります。

警察内部でも「きつい部署」として有名です。


第1位:留置係(看守)|警察官が最も行きたがらない部署

警察官の不人気部署ランキング第1位は、**留置係(看守)**です。

警察署の留置施設には、常時10人〜30人前後の被疑者が収容されています。

しかし、全員が素直に協力してくれるわけではありません。

対応が難しい例として、

  • 暴力団関係者
  • 精神的に不安定な被疑者
  • 日本語が通じない外国人
  • 持病を抱える高齢者

などがいます。

留置係の仕事は単なる監視ではありません。

主な仕事内容は、

  • 被疑者監視
  • 健康状態確認
  • 病院受診の付き添い
  • 薬の管理
  • 食事管理
  • 入浴管理
  • 洗濯対応
  • 検察庁への護送(押送)

など非常に多岐にわたります。

さらに怖いのは責任の重さです。

もし被疑者が留置中に、

  • 自傷行為
  • 急病
  • 死亡事故

などを起こした場合、勤務していた看守の対応が厳しく問われます。

精神的プレッシャーは非常に大きく、苦情対応も日常茶飯事です。

加えて、押送業務で早朝出勤になることも多く、拘束時間も長くなりがちです。

責任・拘束時間・ストレスの三重苦ともいえる部署です。


警察官の不人気部署に共通する特徴

ここまで紹介した部署には共通点があります。

それは、

  • 業務量が多い
  • 精神的負担が大きい
  • 責任が重い
  • 終わりが見えない

という点です。

華やかなイメージを持たれがちな警察の仕事ですが、現場ではこうした厳しい現実があります。


まとめ|警察官にも「行きたくない部署」はある

警察官の不人気部署ランキングをまとめると次のとおりです。

第1位:留置係(看守)
第2位:交通捜査係(事故捜)
第3位:知能犯捜査係
第4位:駐在所勤務

どの部署も、一般の方が想像する以上に過酷な環境で働いています。

○警察への告訴状・告発状の作成は元警視庁刑事の行政書士にお任せください。こちら


淺利 大輔

あさり だいすけ

行政書士淺利法務事務所 代表

私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。

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