刑事の車に真っ赤なアリオンが来た話【元刑事が解説】
一般の人は「覆面パトカー」などと言いますが、警察内部では白黒パトカー以外の刑事課や生活安全課で使う車を「捜査用車両」と言います。2000年頃まではセダン一択でしたが、現在はセダンの他、SUVやミニバンもかなり増えてきました。ボディーの色は、白とシルバーが多くてこの2色でほぼ9割。残りが黒や紺といった色で、どれも目立たないものとなっています。
ところが、私が深川警察署に勤務していた2010年頃、刑事課に真っ赤なアリオンが配備されました。ワインレッドとかメタリックレッドなどの落ち着いた赤ではなく、ソリッドの真っ赤です。刑事課員全員が目を丸くして驚きました。張り込みや尾行に使うこともある刑事の捜査車両が真っ赤なのです。刑事の中には「何だよこれ、こんなの目立って使えねーよ!」とあからさまに不満を言う者もいました。このアリオンは刑事たちに全く人気がなく、皆、他の車がないときだけに仕方なく乗っていました。車の手配関係は、警視庁本部の装備課というところが担当していたのですが、どういう理由で赤を発注したのか聞いてみれば良かったのですが、今となっては永遠の謎となってしまいました。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。


