警察官の装備品について【元刑事が解説】
警察官採用試験に合格し、警察学校に入校すると、初日に大量の制服や装備品などを貸与または支給されます。覚えている限りで挙げてみます。制服(冬・夏)、帽章2個、ベルト、帯革、帯革止め、革靴2足、編上靴(へんじょうか)、白手袋、警察手帳、警棒、警棒吊り、警笛、警笛紐、警笛鎖、手錠、手錠ケース、手錠のカギ、階級章、階級章枠、けん銃、弾丸、けん銃サック、けん銃吊り紐などです。制服は下記の通り種類と数がとても多いです。
冬用:制服上着2着、活動服上着2着、ズボン3着、白ワイシャツ4着くらい、ネクタイ3本くらい、制服帽子2個、活動帽2個、ジャンパー1着(北関東以北はこれにズボンの上に履く外套ズボンが支給されます。)
夏用:長袖シャツ4着くらい、半袖シャツ2着くらい、ズボン3着、制服帽子2個、活動帽2個
これに耐刃防護衣が加わります(シャツの上に着る紺色のチョッキ)。2020年頃までは、冬服と夏服の間に着る「合服」というのがありました。種類は冬用制服と全く同じなので、冬用制服が倍になる計算です。
階級章は、以前は警察内部の売店などで自由に買えた(巡査でも警視の階級章が買えた)のですが、現在は完全に貸与制となり、買ったり自分のものにすることはできません。階級が上がると新しい上位の階級章が貸与されますが、それまでのものは返納となるからです。
いろいろある装備品ですが、警察手帳とけん銃、弾丸以外は、個人保管なので持ち帰ろうと思えば自宅に持ち帰ることができます。なので、警棒や手錠を持ち帰って、子どもや友人に見せるのはやろうと思えばできますが、普通はしません。
こんな話を聞いたことがあります。ある警察官が、自宅に手錠を持ち帰り、同意の上で奥さんに手錠をかけてそういう行為をしたそうです。行為が終わり、手錠を外そうとしたところで青くなりました。「カギ持ってくるの忘れた・・・」哀れ、奥さんはベッドに括り付けられたまま動けません。といって、深夜に自分の警察署まで取りに行くのも大変です。そこで、この警察官、自宅近くの交番に行って身分と事情を話し、その警察官に手錠のカギを借りて奥さんを開放したそうです。※あくまでも伝聞の話なので真偽は不明です。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。
