告訴・告発管理センター等設置要綱の制定について（茨城）

通達甲刑総第2 0号平成2 5年3月2 1日

本部内各部課(所、隊)長警 察 子 校 長各 警 察 署 長

茨城県警察本部長

告訴・告発管理センター等設置要綱の制定について

告訴・告発事件に関して相談の段階から警察本部において情報を集約し、一元的に業務管理を行い、告訴・告発事件の適切な受理及び迅速な処理を図ることを目的として別添のとおり「告訴・告発管理センター等設置要綱」を制定し、平成25年4月1日から実施することとしたので、周知願いたい。

別添

告訴・告発管理セ 等設置要綱第1 目的

告訴・告発に関する届出又は告訴・告発に係る相談(以下「告訴・告発届出等」という。)を受理した場合、警察本部(以下「本部」という。)において情報を集約し、一元的に業務管理を行い、告訴・告発に係る事件の適切な受理及び迅速な処理を行う体制の構築に関し必要な事項を定めることを目的とする。

第2準拠

告訴・告発事件の取扱いについては、刑事訴訟法(昭和2 3年法律第1 3 1号)、犯罪捜査規範(昭和3 2年国家公安委員会規則第2号)及び茨城県警察事件指揮に関する訓令(平成8年茨城県警察本部訓令第6号)によるほか、 この要綱の定めるところによる。

第3告訴・告発管理センター及び告訴・告発管理サプセンターの設置

本部に告訴・告発管理センター(以下「センター」という。)を、警察署(以下

「署」という。)に告訴・告発管理サプセンター(以下「サプセンター」という。) を設置する。

第4センター、サプセンター、警察本部事件主管課及び警察署事件担当課の連携

1センターは、警察本部事件主管課(以下「本部事件主管課」という。)との連携を密にし、告訴・告発届出等に係る情報を集約し、業務の一元的な管理を図るとともに、本部事件主管課を通じて、警察署事件担当課(以下「事件担当課」という。)に対し告訴・告発の的確な受理及び迅速な処理に関して必要な一般的指示及び指導を行う。

2センター及びサプセンター(以下「センター等」という。)の連絡については、原則として、本部事件主管課を通じて行う。

3センター等は、告訴・告発届出等に関し擬律判断、 事件の管轄等について疑義が生じたときは本部事件主管課の指導を受ける。

第5センター等の構成

1センター

( 1 )本部責任者

センターに責任者(以下「本部責任者」 というを置き、刑事部刑事総務

課長をもって充てる。

( 2 )本部副責任者

センターに副責任者(以下「本部副責任者」 という を置き、 刑事部刑事総務課管理官をもって充てる。

( 3 )本部事務担当者

センターに事務担当者(以下「本部事務担当者」 という を置き、刑事部刑事総務課の警部の階級にある者をもって充てる。

( 4 )本部対応者

センターに告訴・告発届出等に対応する担当者(以下「本部対応者」という。) を置き、本部事件主管課の警部の階級にある者の中から本部事件主管課の長(以下「本部事件主管課長」という。)が指定する者をもって充てる。

( 5 )本部対応補助者

センターに本部対応者の補助を行う者(以下「本部対応補助者」という。) を置き、本部事件主管課の警部補の階級にある者の中から本部事件主管課長が指定する者をもって充てる。

2サプセンター ( 1 )対応責任者

サプセンターに責任者(以下「対応責任者」という。)を置き、刑事第二課担当課長をもって充てる。ただし、刑事官の置かれている署については刑事官をもって充てる。

( 2 )事務担当者

サプセンターに事務担当者(以下「事務担当者」という。)を置き、刑事課捜査第二係担当係長の中から警察署長(以下「署長」という。)が指定する者をもって充てる。ただし、刑事官の置かれている署については刑事第二課長をもって充てる。

( 3 )対応担当者

第6

サプセンターに告訴・告発届出等に対応する担当者(以下「対応担当者」という。)を置き、事件担当課の警部又は警部補の階級にある者の中から署長が指定する者をもって充てる。

本部責任者等の責務

1本部 (Dセ

ア本部責任者

(ア)本部責任者は、告訴・告発の適切な受理及び迅速な処理に資するため、センター等において取り扱った告訴・告発届出等について、情報の集約に努め、一元的に業務管理を行う。

(イ)本部責任者は、告訴・告発届出等がなされた事件に関し適切な受理及び迅速な処理が図られるよう一般的な指示及び指導を行う。

(ウ)本部責任者は、本部に告訴・告発届出等があった場合は、本部対応者又は本部対応補助者(以下「本部対応者等」という。)をもって、これに対応させ、告訴権の有無、告訴・告発期間、犯罪構成要件の充足の有無等の要件を確認する。

なお、擬律判断に専門的な知識を要し、告訴・告発の受理の可否の判断が難しいものについては、本部事件主管課の意見を踏まえ判断する。

(ェ)本部に対し郵送により告訴・告発届出等がなされた場合は、告訴人又は告発人の出頭を求め、本部対応者等をもって必要事項を聴取した上、受理の可否について判断する。

(オ)本部責任者は、センタにおいて受理した告訴・告発届出等の処理を行う署及び本部事件主管課を決定し、原則として、本部事件主管課を通じて、当該届出の処理を行う署のサプセンターに事件を引き継ぐ。

(カ)本部責任者は、簿冊を備え付け、告訴・告発届出等の捜査状況、 処理状況等について把握する。

(キ)本部責任者は、警務部県民安心センターとの緊密な連携を図り、届出人の立場に立った対応に努める。

イ本部副責任者

(ア)本部副責任者は、アに掲げる業務に関し、本部責任者を補佐し、本部事務担当者、本部対応者等に対し必要な指示を行う。

(イ)本部副責任者は、センター等及び本部事件主管課における業務の調整を行う。

ウ 本部事務担当者

(ア)本部事務担当者は、セ の業務に関する事務の取りまとめを行い、告訴・告発事件に係る捜査の進捗状況等情報の集約に努め、一元的な業務管理を図り、告訴・告発届出等の適切な受理及び迅速な処理に資するため、適時、本部責任者に報告を行う。

(イ)本部事務担当者は、サプセンター、本部対応者等から本部責任者に対し報告がなされた告訴・告発届出等について管理する。

ェ本部対応者

(ア)本部対応者は、 アに掲げる業務に関し本部責任者及び本部副責任者を補佐する。

(イ)本部対応者は、本部に対し告訴・告発届出等がなされた場合は、 これに対応する。

(ウ)本部対応者は、 (イ)の受理に関する記録を作成し、本部責任者に報告するとともに、本部事件主管課を通じ、当該届出等の処理を行うと認められる署のサプセンターに報告する。

(ェ)本部対応者は、サプセンターにおいて受理した告訴・告発届出等に関する情報を集約し、本部事務担当者を通じ本部責任者に報告する。

オ本部対応補助者

本部対応補助者は、本部対応者を補助し、本部に告訴・告発届出等をする者があったときは、これに対応するとともに、記録を作成し、本部事件主管課を通じ、当該届出等の処理を行うと認められる署のサプセンターに報告する。

( 2 )本部事件主管課長

ア本部事件主管課長は、本部対応者及び本部対応補助者を指定し、本部責任者に報告する。

イ本部事件主管課長は、 センター等と連絡を密にし、告訴・告発届出等に関する情報の集約及び報告に努め、センターにおいて情報収集が適切になされるよう配意する。

ウ本部事件主管課長は、告訴・告発届出等を管理するための簿冊を備え付け、センター等において受理した告訴・告発届出等で所属において主管するものについて登載する。

ェ本部事件主管課長は、セ        等において受理した告訴・告発届出等について報告を受け、適切な対応が行われるよう、必要な助言及び指導を行う。

2署

( 1)署長

ア署長は、所属における対応責任者、事務担当者及び対応担当者を指定し、本部責任者に報告する。

イ署長は、対応責任者を通じ、署で取り扱った告訴・告発届出等に関し告訴  告発の受理の有無、捜査の進捗状況等を把握し、具体的な指揮により迅速かっ適切な処理の推進に努める。

( 2 )サプセンターア対応責任者

(ア)対応責任者は、 告訴・告発の適切な受理及び迅速な処理を図るため、署の関係する告訴・告発届出等について情報を集約し、事件担当課(係)長に対し、未処理事件の解消等に必要な一般的な指示及び指導を行う。

(イ)対応責任者は、署に対して告訴・告発届出等がなされた場合は、 対応担当者をもって、これに対応させ、告訴権の有無、告訴・告発期間、犯罪構成要件の充足の有無等の要件を確認する。

なお、擬律判断に専門的な知識を有し、告訴・告発の受理の可否の判断が難しいものについては、センター及び本部事件主管課の意見を踏まえ判断する。

(ウ)対応責任者は、郵送により告訴・告発届出等がなされた場合は、告訴人又は告発人の出頭を求め、対応担当者をもって必要事項を聴取した上、受理の可否について判断する。

(ェ)対応責任者は、告訴・告発届出等を管理するため必要な簿冊を備え付け、情報の集約と一元的な業務管理に努める。

(オ)対応責任者は、サプセンターにおいて告訴・告発届出等を受理した場合は、処理を行う事件担当課を決定し、管理簿冊に登載の上、本部事件主管課を通じ、センターに報告をする。

なお、署において受理した告訴・告発届出等に関し他の所属で処理することが適当であると認められる場合は、センターを通じて当該届出等を他の所属に引き継ぐとともに、届出人の理解が得られるよう説明を尽くす。

(カ)対応責任者は、センター又は他の署において受理した告訴・告発届出等の送付を受けた場合は、本部事件主管課と連携を図り、適切な受理及び迅速な処理に努める。

(キ)対応責任者は、警務課総合相談係との緊密な連携を図り、届出人の立場に立った対応に努める。

イ 事務担当者

事務担当者は、サプセンターの業務に関する事務の取りまとめを行い、告訴・告発事件に係る捜査の進捗状況等の情報の一元的な集約を図り、告訴・告発届出等の適切な受理及び迅速な処理に資するため適時、対応責任者に報告をする。

ウ対応担当者

(ア)対応担当者は、 アに掲げる業務に関し対応責任者を補佐する。

(イ)対応担当者は、 署に対して告訴・告発届出等をする者があったときはこれに対応する。

(ウ)対応担当者は、告訴・告発届出等を受理した場合、記録を作成し、事件担当課を通じ対応責任者に報告する。

( 3 )捜査主任官

ア捜査主任官は、告訴・告発を受理した場合は、捜査の節目、節目で事件指揮簿を作成し、捜査の経過を署長に報告の上、指揮を受ける。

イ捜査主任官は、センター等及び本部事件主管課と連絡を密にし、センターにおける業務管理に漏れがないよう配意する。

ウ捜査主任官は、告訴・告発届出等の受理から、おおむね1か月以内に告訴  告発の受理の可否について判断を行い、速やかに捜査を遂げるよう努める。

第7 届出等に関する捜査

1 捜査主任官は、告訴・告発届出等のあった事件の捜査に当たって、事件の内容、背景等を詳細に検討する。

2捜査主任官は、告訴・告発届出等のあった事件の捜査に当たって、複雑な事案等で擬律判断に専門的知識を要する事件等については、本部事件主管課及びセンターの意見を踏まえた対応を講ずるとともに、必要に応じ検察官と協議する。

3捜査主任官は、告訴・告発事件を受理後、告訴人、関係者等が所在不明その他の理由で捜査が困難-な場合は、可能な-限り捜査を遂げ、その経過を逐次捜査報告書等により明らかにする。

なお、時効が完成するまでに当該事件の捜査を遂げることができないときは、検察官と連絡を取った上、時効完成までに事件を送付する。

4捜査主任官は、告訴人、被告訴人等が所在不明等により捜査が遂行できないときは、捜査対象者登録を行うなどして必要な所在捜査を実施する。

第8引継ぎ

署長及び捜査主任官は、人事異動等で当該告訴・告発事件の担当を離れるときは、捜査記録、証拠物件、捜査の進捗状況等を確実に引き継ぎ、事件処理に間隙が生じないようにしなければならない。

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