警察官は警察学校に2回入校します【元刑事が解説】
ドラマやSNSの影響もあって、近年は警察学校に関する話題を目にする機会が増えています。
しかし、その中には
- 「警察学校に入るのが夢です」
- 「警察学校を卒業したら必ず警察官にならなければならないのですか?」
といった、警察学校の仕組みを誤解した書き込みも少なくありません。
実は、警察学校は一般的な学校とは異なり、警察官として採用された後に入校する教育・訓練機関です。
警察学校とは?
警察学校は、各都道府県警察に採用された新人警察官が、現場勤務に必要な知識や技能を学ぶための教育機関です。
一般企業で例えるなら「新入社員研修センター」のような存在です。
そのため、警察学校を卒業したからといって特別な資格が得られるわけではありません。また、大学や専門学校のような卒業証書も通常は交付されません。
あくまでも警察官として勤務するための研修期間と考えると分かりやすいでしょう。
警察学校への1回目の入校
警察官採用試験に合格し、正式に採用されると、その日から警察学校での生活が始まります。
多くの都道府県警では採用日に入校式が行われます。
入校期間は一般的に次のとおりです。
- 大学卒業者:約6か月
- 高校卒業者:約10か月
この期間中、新人警察官は法律知識、職務質問、逮捕術、拳銃訓練、警備実施、書類作成など、警察官として必要な基礎教育を受けます。
警察学校卒業後は交番勤務からスタート
警察学校を卒業すると、各警察署へ配属されます。
警視庁では卒業日に各警察署の車両が迎えに来て、配属先となる警察署へ向かいます。
警察署で数日間の教養を受けた後、交番勤務から警察官人生がスタートします。
ただし、すぐに一人で勤務するわけではありません。
配属後しばらくは「見習い」として先輩警察官とペアを組み、実際の現場活動を通じて経験を積んでいきます。
実は警察学校には2回目の入校がある
警察学校について意外と知られていないのが、「再入校制度」の存在です。
交番勤務などを経験した後、多くの警察では初任補修科生(名称は都道府県警によって異なります)として再び警察学校に入校します。
時期は配属からおおむね半年後で、期間は約2か月です。
この再入校では、実際の勤務を経験したうえで生じた疑問点の解消や、現場で不足を感じた知識・技能の補強が行われます。
法律知識や職務執行能力をさらに高めるための重要な教育期間といえるでしょう。
私が在職していた当時は、警察署の独身寮から通学する形式でしたが、現在は再び全寮制となっています。
2回目の警察学校を終えて一人前の警察官へ
初任補修科を修了すると、新人警察官としての基礎教育はひと通り終了します。
もちろん、その後も各種教養や研修は続きますが、警察学校での初任科・初任補修科を終えた段階で、ようやく一人前の警察官として扱われるようになります。
それまでは先輩警察官の指導を受けながら勤務していましたが、この段階になると110番通報への対応や各種警察活動について、一人で現場に向かうことになります。
まとめ
警察学校は警察官になるための学校ではなく、警察官として採用された後に教育を受けるための研修機関です。
そして、多くの人が知らない事実として、警察官は採用直後の初任科だけでなく、現場経験を積んだ後に再び警察学校へ入校する「初任補修科」を経験します。
警察学校を2回経験して初めて、本格的な現場警察官として独り立ちするのです。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました。
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。


