詐欺にだまされない8つの方策【元刑事が解説】
1.電話は常時留守電にして、知らない番号には出ないでください。留守電に録音が入ったら、慎重に聞いて、本当に必要と思った場合にだけ折り返しましょう。
なお、官公庁や公共性の高い企業(電力会社、電話会社など)から、重要な通知が電話で来ることはありません。必ず封書で届きます。
2.知らない相手や、見慣れないメールアドレスは開かないでください。メールによっては、開いたことの通知が自動で相手に送られてしまうことがあります。これによって相手は「この受信者は詐欺メールを開く騙しやすい人」として「カモリスト」に登録するので、詐欺メールや詐欺電話が増える可能性があります。官公庁や公共性の高い企業からの重要な通知はメールで来ないことは前記の電話の件と同じです。
3.末尾が0110でも警察からの電話とは限りません。最近は国際電話や、通知番号の仮装などで、警察からの電話と思わせる詐欺電話が非常に増えています。安易に出ず、1で解説したように留守電に入っていた場合にだけ折り返しを検討しましょう。
4.グーグルやヤフーなどの検索サイトで「商品名」で検索しないでください。ほしい商品がなかなか見つからず、検索サイトで商品名検索すると、詐欺サイトが待ってましたとばかりに上位に表示されます。一見して怪しいサイトもありますが、中には実際のネットショップをコピーしたよくできたサイトもあり、騙される人が後を絶ちません。「商品名」は、必ずアマゾンや楽天など、大手サイトの中だけで検索するようにしてください。
5.飛び込みのリフォーム業者は相手にしないでください。「近くのお宅にリフォーム工事に来ている者です」「お宅の屋根が壊れているようなのでお知らせに来ました」このような言葉で訪問してくるリフォーム業者がいますが、99%悪徳または詐欺業者だと思って間違いありません。なぜなら、昔からある善良リフォーム業者は、口コミや紹介で仕事が入るので、飛び込み訪問営業などしないからです。壊れてもいない屋根を「壊れている」といって不要なリフォーム工事をさせたり、「床下の換気が悪くてこのままでは腐る」などと嘘をいってこれもまた不要な床下換気扇設置などの工事をさせる業者がいます。これらの悪徳業者は、客からの苦情が増えて行政処分を受けたり受けそうになると、会社を潰して別な場所に新しい会社を開いてまた始めるので、非常にたちが悪いのです。
6.特に親しくもない昔の友人・知人からいきなり「会いたい」との連絡が来たら用心が必要です。面会場所としてファミレスなどを指定されることが多いのですが、全く知らない人が同席していたら、極めて危険です。怪しい投資、有料セミナー、新興宗教団体などの勧誘です。スマホに緊急のメールが入ったふりをするなどしてその場を離れましょう。
7.「スマホで副業」は詐欺です。家にいてスマホをいじるだけで1日何万円や、1か月何十万円も稼げるなら、介護や配達の仕事をする人はいなくなるでしょう。こうした詐欺副業サイトに登録すると、登録料や指導料を請求される上、途中で辞めようとすると「既に仕事を手配してしまった。どうしてくれるんだ。先方に違約金を払わないとならない。」などといって多額のキャンセル料を請求されることもあります。もちろん、詐欺なので、お金がもらえることはありません。
8.ネットや雑誌の広告で「一万円札の画像」「札束の画像」があったらそれは詐欺かインチキです。昭和の時代から、ギャンブル雑誌やエロ本に掲載されている広告で、机の上に札束を積んだり、バスタブでお札の風呂に入ったりしている広告がありましたが、例外なく悪徳業者の広告でした。それは現代でも同じです。広告にお札の画像やイラストがあったら絶対にその業者を利用してはいけません。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。


