被害届提出済み事件での告訴状提出は可能か?方法と注意点【元刑事が解説】

被害届提出済み事件の告訴状は提出できますか」という質問に対する答えは、「はい、可能です」
刑事訴訟法、犯罪捜査規範、警察庁通達・通知・例規、各都道府県警の通達・通知・例規には、「被害届受理事件は告訴状を受理しなくてよい」 という規定は一切ありません。


被害届提出後に告訴状を提出するべき場合

被害届を提出しただけでは、警察は検察庁への送致義務を負いません。たとえば、以下のようなケースがあります。

  • 被疑者を特定して被害届を提出したが、被疑者が犯行を否認している
  • 証拠不十分で事件が進展しない
  • こうした場合、警察の**裁量で「不送致」**処分となる可能性がある

このようなとき、告訴状を追加提出することで、事件が確実に検察庁へ送致されます。これは、告訴状を受理した警察には、事件を必ず検察庁に送致する義務があるためです。


実際の事例:被害届後の告訴状提出

私自身、現役刑事時代被害届提出済み事件で後から告訴状を受理したことが複数回あります。特に、詐欺事件などの知能犯での事例が多く、以下の理由で告訴状の受理を行いました。

  • 捜査の結果、被疑者の犯行が明らかになった
  • 被害届よりも告訴状の方が、警視庁本部刑事部の評価が高い
  • 被害者に依頼して、私が告訴状を作成し提出してもらった

被害届提出後に告訴状提出を検討すべき場合

被害届を提出しているのに、

  • 捜査が進展しない
  • 被疑者が検察庁へ送致されない

こうした状況が続く場合は、告訴状の提出を検討してください。もし、刑事から「被害届を受理しているから、重ねて告訴状を受理する意味がない」と言われた場合は、上記の理由を説明してみてください。


淺利 大輔

あさり だいすけ

行政書士淺利法務事務所 代表

私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。

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