警察官になるには【元警視庁刑事が解説】
警察官になるためには警察学校を卒業しなければならないと思っている人が多いですが、これはある意味誤解です。そこで、警察官採用と警察学校の関係について詳しく解説します。
1. 警察官採用の流れ
警察官になるためには、各都道府県警察の採用試験を受け、合格する必要があります。合格後、指定された入校日に警察学校へ入校し、入校式で辞令を受け取ることで正式に警察官となります。この時点で法的には司法巡査としての職務権限を持ちます。つまり、警察学校を卒業しなくても警察官にはなれるのです。
2. 警察学校入校後の警察官としての権限
入校後すぐに警察署での業務が始まるわけではありませんが、辞令を受けた時点で警察官としての権限を有します。
- 交通違反の取り締まり → 違反切符を切ることが可能
- 通常逮捕・緊急逮捕 → 法的に警察官として逮捕が可能
- けん銃の使用 → 法律上、必要に応じて使用できる権限を持つ
ただし、実際の警察業務は警察学校を卒業し、警察署に配置されてから本格的に始まります。
まとめ
警察官は警察学校を卒業しなくても、採用試験合格後の入校式で正式な警察官となります。法律上の権限を持つため、すぐに職務を執行することも法的には可能ですが、高卒10か月、大卒6か月の教育と訓練を受け、警察署に配置されて始めて実務を行います。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。
