警察学校には3種類あります

 各都道府県警察に必ずあり、キムタクのドラマで有名になったのがいわゆる普通の「警察学校」です。各都道府県警の採用試験に合格すると、その後この警察学校に入校します。誤解している人が結構多いのですが、この警察学校を卒業して警察官の資格を得るわけではありません。警察学校入校日が採用日であり、この日から警察官です。階級は一番下の司法巡査です。職員ですから給料ももちろん出ます。採用後に入った学生は「初任科生」と呼ばれます。大卒6か月、高卒10か月で卒業です。卒業後は、警察署に配置となり、全員交番勤務となります。いきなりパトカー乗務員になったり、刑事になったりということはありません。その後、半年から1年程度で、「初任総合科生」として警察学校に再入校し、約2か月間再教育・再訓練を受けます。この期間を終えて、やっと一人前の警察官と見なされます。この警察学校には、今話した学生の他に、刑事課や生活安全課などの専門講習生や語学講習生なども入校します。
 管区警察学校は、警察庁所属の警察学校で、各都道府県警で巡査部長、警部補の昇任試験に合格した警察官のうち比較的若い警察官が入校します。年齢的には巡査部長が40歳未満、警部補が50歳未満くらいです。この他に管区機動隊員や各種の講習生も入校しています。「関東管区警察学校」「九州管区警察学校」など国内に7校あります。普段あまり接することのない他県警察の警察官と話すことができるのでなかなか面白い話しを聞けます。かわいそうなのは北海道警察で、おそらくは地理的な問題から、彼らは昇任しても東北管区警察学校に入らず、北海道の警察学校に通います。つまり、一生他県警の警察官と一緒に学ぶ機会がないのです。気の毒です。
 3つ目は警察大学です。これも警察庁の所管です。警察庁に採用された国家公務員の警察官が入校します。東大や京大出のいわゆるキャリア組と言われる人たちです。またこれ以外に、各都道府県警察で警部に昇任した警察官が入校するところでもあります。ここでも年齢制限があり、おおよそ50歳未満の警部が入校します。先ほど話した北海道警も警部になればここに入校できます。


淺利 大輔

あさり だいすけ

行政書士淺利法務事務所 代表

私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。

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