告訴状・告発状の提出先はどこ?【元刑事が解説】
告訴状・告発状の提出先は「警察」か「検察庁」
告訴状・告発状の提出先は、原則として警察または検察庁です。
ただし、すべてのケースで自由に選べるわけではありません。
- 一般的な刑事事件 → 警察に提出
- 政治家・公務員の汚職など重大事件 → 検察庁に受理される場合あり
- 給料未払いなど労働問題 → 労働基準監督署
なお、裁判所は捜査機関ではないので、告訴状・告発状を受理しませんので注意が必要です。
検察庁に告訴しても受理されないケースが多い理由
実務上、検察庁に直接告訴しても受理されないケースがほとんどです。
その理由は以下のとおりです。
- 刑事事件の第一次捜査権は警察にある
- 検察官の人数が限られている
- 鑑識・科捜研などの捜査機関を持たない
例えば、
- 暴行事件(居酒屋でのケンカ)
- 性犯罪
- 詐欺・横領
などの一般的な事件は、検察庁に持ち込んでも
「第一次捜査権は警察にあるので、警察に行ってください」と案内されるのが通常です。
👉 結論:まずは警察に相談・提出するのが基本です
警察に提出する場合はどこの警察署が正解?
告訴状は法律上、どこの警察署にも提出可能ですが、
実務的には管轄警察署に提出するのが最適です。
管轄警察署とは
👉 事件が発生した場所を担当する警察署
理由はシンプルです。
- 最終的にその警察署が捜査を担当する
- 他署に出すと「たらい回し」になる
- 同じ説明を何度もすることになる
👉 最初から管轄警察署に行くのが最も効率的です
ネット犯罪(名誉毀損など)の提出先は?
インターネット上の犯罪は発生場所が特定しにくいため、
以下の基準で提出先が決まります。
- 告訴人の住所地を管轄する警察署
- または被告訴人の住所地の警察署
特にSNSや掲示板での名誉毀損・誹謗中傷はこのケースに該当します。
警察署へ行く時間帯の注意点(重要)
告訴状を提出する際は、時間帯にも注意が必要です。
おすすめ
- 平日の日中(刑事課が通常稼働)
避けるべき
- 夜間
- 土日祝日
理由:
- 刑事課員が不在の場合がある
- 事件対応で外出していることが多い
- 地域課・交通課では対応できない
👉 無駄足を防ぐためにも平日日中が鉄則です
警察本部(本庁)への提出は可能?
各都道府県警の本部(例:警視庁)への提出も可能です。
しかし注意点があります。
- 平日のみ対応
- 警察署に相談中の事案は「その警察署に行ってください」と門前払いされる可能性あり
👉 実務的には
警察署に行くほうが確実でスムーズです。
まとめ|告訴状・告発状の提出先で迷ったら
- 基本は警察に提出
- 検察庁は例外的ケースのみ
- 警察署は管轄署を選ぶ
- ネット犯罪は住所地基準
- 行く時間は平日日中
👉 「どこに出すか」で受理率やスピードは大きく変わります
警察に提出する告訴状・告発状は行政書士が作成できます。検察庁は司法書士です。弁護士は両方に対応できます。料金は、行政書士と司法書士が数万円から十数万円、弁護士は成功報酬や実費を合わせるとほぼ100万円です。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました。
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。


