告訴状・告発状の提出先はどこ?【元刑事が解説】
告訴(告発)は警察か検察庁のどちらかに提出することになります(給料未払いなど労働関係は労働基準監督署です)。裁判所は受け取ってくれません。基本的に検察庁は、政治家や公務員による犯罪や汚職に関する事件など、マスコミに大々的に報じられるような大型事件を除き受理しません。例えば、居酒屋で他の客とケンカになって殴られたというような暴行事件や性犯罪などの告訴を検察庁に持って行っても「第一次捜査権は警察にあるので警察に行ってください」と言われて受理されないのが通常です。検察官の人数は限られている上、検察庁には鑑識や科捜研といった採証・鑑定機関もないため、必要な捜査ができないからです。
それでは、警察に提出する場合はどこの警察署に提出するのがいいかとなると、まず事件発生場所を管轄する警察署となります。法的には、告訴はどこの警察署に提出してもいいのですが、最終的には事件発生場所を管轄する警察署が事件捜査を担当することになるので、時間と手間を考えれば最初から管轄警察署に相談に行くのが告訴人、警察双方にとって有益です。同じ説明を2回しなくて済むからです。
ではインターネット上の名誉毀損など、発生場所が存在しないような犯罪の告訴はどこに出すべきでしょうか。この場合、告訴人が住んでいる場所を管轄する警察署になります。また、何らかの事情で、住んでいる場所の警察署に出したくないときは、被告訴人が住んでいる場所の警察署でもいいでしょう。警察署に行くときは、できるだけ平日の昼間帯にしてください。夜間や土日祝日は、警察署には必要最低限の人員しかおらず、事件や事故で現場に臨場していると、告訴を受理してくれる刑事課員がいない場合があります。交通課や地域課の警察官に詐欺や横領の相談をしても時間の無駄になるだけです。
また警察署の他に、各都道府県警察の本庁舎(警視庁なら霞が関)に提出する方法もあります。ただし、警察署と違って本庁舎は平日のみの業務で、休日は最低限の人数で電話番と門番だけしているような状況なので、平日以外に行くと相談すら受け付けてもらえないので注意が必要です。
警察に提出する告訴状・告発状は行政書士が作成できます。検察庁は司法書士です。弁護士は両方に対応できます。料金は、行政書士と司法書士が数万円から十数万円、弁護士は成功報酬や実費を合わせるとほぼ100万円です。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました。
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。


