元国鉄職員が警察に編入された話

 現在のJRができる前は、国鉄であり、職員は国家公務員でした。そしてその国鉄内に鉄道公安官というけん銃も持てる「ほぼ警察官」がいて、国鉄の電車内や駅構内での犯罪の予防や検挙に当たっていました。鉄道公安官は最初からその身分で採用されるのではなく、普通の駅員や車掌を経験した後、希望すればなれるものでした。国鉄が民営化され、JRとなる場合に、彼らをどうするかが問題となりました。民間会社の社員が警察権を持ってけん銃まで所持するのはあり得ない話しなので、彼らは全国の都道府県警に編入されることになりました。ただし、「自分たちは国鉄の職員であって警察官ではない」として編入を断った人も少なくなかったようです。
 こうして国鉄から編入されて警察官になった人を何人も知っていますが、元来の警察官と違って元はサービス業の人たちですので、総じて物腰の柔らかい紳士的な人が多かったです。元車掌さんのある警察官は、検問などで車を止めた際に「免許証を見せてください」というところをついつい「切符を拝見」と言ってしまう癖がなかなか抜けないと言っていました。


淺利 大輔

あさり だいすけ

行政書士淺利法務事務所 代表

私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。

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