警察官同士の名前の呼び方【元警察官が解説】
警察署内で警察官が呼び合うときの敬称について解説します。なお、警視庁の場合ですので、他府県警は異なる場合があります。
1.巡査
巡査には役職がありません。したがって呼びかけるときは○○巡査が一般的です。上の階級からは○○と呼び捨てにされることも普通にあります。巡査同士の場合で、後輩が先輩巡査を呼ぶときは○○さんです。2010年頃までは、後輩巡査は先輩巡査を○○先輩と呼んでいたのですが、いつの間にか廃れて現在は「先輩」という敬称は完全に死語になりました。廃れた理由はわかりません。
2.巡査長
正式な役職ではありませんが、巡査長になると「班長」と呼ばれるようになりますが、巡査同様、上位階級者からは○○と呼び捨てにされることもあります。
3.巡査部長
巡査部長になると正式に「主任」の役職が付き、名刺にもそう記載されます。(例:警視庁上野警察署地域課地域第1係主任)この他、○○部長、親しい間柄だと○○長さんなどとも呼ばれます。
4.警部補
警部補の役職は「係長」です。係に複数係長がいる場合、筆頭の係長は「統括係長」になるので、○○統括と呼ばれます。
5.警部
警部の役職は課長か課長代理です。下位階級者は単に課長と呼ぶことがほとんどですが、課長以上は○○課長、刑事課長、交通課長のように呼び合います。課長代理は○○代理と呼ばれます。
6.警視
警視の役職は、署長、副署長、課長です。課長については警部課長と同じです。署長、副署長はそれぞれ署に1人ずつしかいませんので、頭に名前を付けることはなく、単に署長、副署長と呼ばれます。係員同士の内輪話の中では、それぞれ「オヤジ」「副さん」と呼ばれます。
7.警視正
警察署で警視正は署長しかいません。呼び方は警視署長と全く同じです。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。
