警察学校恋愛事情【元刑事が解説】
私が警視庁警察学校(中野)に入校した1990年代前半は、警察学校内において「(男性警察官は)女性警察官を見るな、話しかけるな」という昭和時代の風潮がまだ色濃く残っていた時代でした。ですので、警察学校生である男性警察官と女性警察官が交際するなど考えられないことでした。
警察学校には、隊舎警備といって、学校生が交代で24時間の学校内警備を行っていました。ある日の深夜、この警備についていた学生が校内巡視を行っていたところ、校庭のJR中央線側にある筋トレルームから物音がするのに気付きました。就寝後ですから学生が使っている訳はありません。すぐに無線で連絡したところ、当直の教官がすっ飛んできて、筋トレルームのドアをバン!と開けると・・・。ある男性警察官と女性警察官がそういう行為をしているところだったのです。
この話はすぐに広まり、全学生の知るところとなりました。男性警察官はサッカーをやる長身のイケメンで、よくカズダンスを踊って目立つヤツでした。女性警察官はやや小柄でかわいらしい感じの女性でした。で、この二人がどうなったかというと、数日間の謹慎のうち、男性警察官→依願退職、女性警察官→おとがめなしという結果になりました。なぜ、二人で同意の上の行為をしたのに、結果に大きな差が出たのか? 噂では、女性警察官の父親が現職の管理官だか何だかの偉い人だったからという説が有力でしたが、本当のことはわかりません。不倫があった場合も、男性警察官には厳しい処分、女性警察官には甘い処分の時代だったようにも思われます。
それから20年以上経って、講習のために府中に移った警察学校に入校したとき、昼休みに男性警察官と女性警察官が売店で仲良くキャッキャ言いながら一緒にお菓子を買っている姿を見て時代の変化を感じたものです。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。
