新宿警察署歌舞伎町交番【元刑事が解説】

 新宿警察署に配置されたことはありませんが、本部生活経済課勤務時代に、歌舞伎町のぼったくりバー被害があまりにも多いということで、夜間帯に歌舞伎町交番に応援に行かされたことがあります。まず、驚いたのが交番の大きさです。敷地面積はそれほどでもありませんが、地上4階地下2階です。地下2階には飲料の自販機がありました。警視庁の公式ではなぜか地下1階となっていますが理由はわかりません(これが地方公務員法の守秘義務違反には当たらないと思うので書きました。当たる場合は消します)。
 次に驚いたのが勤務員の人数です。通常、交番の勤務員の数は2人くらいが多く、駅前などの忙しい交番でもせいぜい5、6人です。私が就いた日、歌舞伎町交番の勤務員は15人いました。しかも全員若く、見るからに優秀そうな人たちでした。
 その次に驚いたのが、そのハンパじゃない忙しさです。午後7時くらいから歌舞伎町交番管内で次々と110番通報が入り、勤務員がその度に現場に急行します。そしてその10~15分後には無線が入り、「カブキ1から新宿PSあて、午後○時○分○○罪で現逮」と流れてきます。それが1~2時間に1回程度続くのです。現行犯逮捕は、逮捕した犯人をパトカーで警察署に連行し、主幹の内勤に引き渡し、そこから現行犯人逮捕手続書などの捜査書類を作成しないとならず、処理に数時間かかります。こうして、一人、また一人と歌舞伎町交番の勤務員は減っていき、深夜0時を過ぎた頃にはたった一人になっていました。


淺利 大輔

あさり だいすけ

行政書士淺利法務事務所 代表

私は、警視庁警察官として32年間勤務し、そのうち25年間刑事(捜査員)をやってきました。さらにその中でも知能犯捜査関係部署(主として告訴・告発事件を捜査する部署です)の経験が一番長く、数々の告訴・告発事件に携わってきました。刑事部捜査第二課員当時は警視庁本庁舎(霞が関)1階にある聴訴室で、電話帳のように分厚い告訴状や告発状を持参して来られる弁護士先生方を毎日のように相手にし、ここで大いに鍛えられました。
これまでの経験を活かし、告訴事件の相談を受け告訴状をリーズナブルな料金で作成することで、犯罪被害者の方たちを支援できるのではと考えたからです。
「淺利に頼んで良かった」依頼人の方からそう思っていただける行政書士を目指していきます。

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