告発事実の書き方23(暴力団対策法)【元刑事が解説】
この法律の目的(第1条)
この法律は、暴力団員の行う暴力的要求行為等について必要な規制を行い、及び暴力団の対立抗争等による市民生活に対する危険を防止するために必要な措置を講ずるとともに、暴力団員の活動による被害の予防等に資するための民間の公益的団体の活動を促進する措置等を講ずることにより、市民生活の安全と平穏の確保を図り、もって国民の自由と権利を保護することを目的とする。
暴力的要求行為に係る中止命令違反
告発事実
暴力団員による不当な行為の禁止等に関する法律違反 同法第46条第1号、第11条第1項
被告発人には、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律により指定された指定暴力団○○会の傘下組織である○○興行の幹部組員であり、令和6年5月7日、警視庁江東警察署長から、同法第11条第1項の規定に基づき、東京都江東区深川1丁目2番5号所在のガールズバー「みなみ」の経営者又はその使用人その他の従業員に対し、名目の如何を問わず、同店を営むことを容認する対価として金品その他の財産上の利益の供与を要求することを禁ずる旨の中止命令を受けたものであるが、令和6年6月3日、同店店内において、同店店長横山太一(当時33歳)に対し、「週1回くらい来てやるから飲ませろよ」「5000円でいいから金貸せ」などと申し向け、その営業を営むことを容認することを対価として金品その他の財産上の利益の供与を要求し、もって前記命令に違反したものである。
暴力的要求行為に係る再発防止命令違反
告発事実
暴力団員による不当な行為の禁止等に関する法律違反 同法第46条第1号、第11条第2項
被告発人は、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律により指定された指定暴力団○○組構成員であり、令和6年8月5日、千葉県公安委員会から、同法第11条第2項の規定に基づき、令和6年11月4日までの間、客に種類等を提供する飲食店を営む者等に対し、名目の如何を問わず、その営業を営むことを容認する対価として金品その他財産上の利益の供与を要求すること等を禁ずる旨の再発防止命令を受けていたものであるが、同年8月29日、千葉県佐倉市井野3丁目45番5号所在の小料理「はな」店内において、同店経営者花田洋子(当時50歳)に対し、「1万円に下げとくからまた頼むわ」などと申し向けて、その営業を営むことを容認する対象として現金の供与を要求し、もって前記命令に違反したものである。
警戒区域内に事務所新設
告発事実
暴力団員による不当な行為の禁止等に関する法律違反 同法第46条第2号、第15条の3第1項第1号、第15条の2第1項
被告発人は、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律により、千葉県公安から、令和6年4月5日から令和7年4月5日までの間、警戒区域を千葉県佐倉市内等の区域と定めて特定抗争指定暴力団等に指令された○○組の指定暴力団員であるが、令和6年7月7日、前記指定に係る警戒区域内である同市伊野1丁目3番5号所在の同和マンション101号室を賃貸し、「横山興行」の看板を上げるなどし、もって前記指定に係る警戒区域において、同組事務所を新たに設置したものである。
警戒区域内における禁止行為
告発事実
暴力団員による不当な行為の禁止等に関する法律違反 同法第46条第3号、第9条第4号
被告発人は、暴力団員による不当な行為の禁止等に関する法律により、千葉県公安委員会から、令和6年7月7日から令和7年7月7日までの間、警戒区域を千葉県佐倉市と定めて、特定危険指定暴力団等に指定された○○組の指定暴力団員であるが、令和6年8月5日、前記指定に係る警戒区域である千葉県佐倉市井野4丁目5番6号所在のキャバレー「いの」において、前記○○組のシマである同市内においてガールズバーを経営し、被告発人が○○組員であることを知っている山田遙人(当時44歳)に対し、「祭りの資金足りないんで50頼むわ」などと申し向け、もって前記指定にかかる警戒区域において、前記○○組の威力を示して、前記山田が同組のシマ内で営業を営むことを容認する対価として金銭の供与を要求したものである。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました。
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。


