一部でもお金を返したら詐欺じゃない?【元刑事が解説】
大変残念なことに、実際にこういう明らかに間違ったことを言って被害届や告訴状の受理を渋る警察官が極たまにいます。例えば、犯人が被害者から現金100万円を騙し取り、後で抗議したら1万円を振り込んできたといった場合です。犯罪というのは、犯人が犯罪行為を行い、それによって被害という結果が生じた時点で完成して終わります。傷害罪なら犯人が被害者を殴り、それによって被害者にケガという結果が生じた時点(通常これらは同時に発生します)で完成します。詐欺罪なら、犯人が被害者を騙し、それによって騙された被害者が金品を渡したり、財産上の利益を与えた時点で完成になります。一度完成した犯罪は、事後の行為によって消滅することはありません。したがって、傷害罪であれば、犯人が反省して治療行為を行ってケガが早く治癒したり、被害者が納得できる金額の慰謝料を支払ったからといって「殴ってケガをさせた」という犯罪行為自体が消えてなくなることはありません。詐欺罪も同じです。騙された被害者が100万円を手渡せばそこで犯罪行為は完成で、事後に幾ら返金しようと消滅しないのです。
したがって、タイトルにある「一部でもお金を返したら詐欺じゃない」は大きな間違いです。ウソと言ってもいいでしょう。この言葉を言われたら、相手にこの記事を見せてあげてください。
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました。
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。


