告訴状に記載する名前は印刷?自筆?、印鑑はいる?【元刑事が解説】
匿名の告訴状は受理されない(結論)
匿名の告訴状は100%受理されません。
そのため、告訴人の「氏名」と「年齢」は必ず記載する必要があります。
これは、令和5年6月23日の警察庁通達により、捜査書類に記載する被害者等の人定事項が「氏名」と「年齢」のみに整理されたことによるものです。
告訴状の名前は印字でもいい?自筆が必要?
告訴状における氏名の記載方法については、明確な法的ルールはありません。
- 印字(パソコン入力)でも可
- 自筆の署名でも可
実務上は、弁護士が作成する告訴状の多くが
👉「名前は印字+印鑑押印」
という形式になっています。
ただし、以下の点には注意が必要です。
実務上のポイント
- 担当刑事の判断で運用が変わる場合がある
- 「自筆で書いてください」と求められることがある
👉この場合は、素直に応じるのが最も確実です。
不要なトラブル(例:「法的根拠は?」と争う)は、受理に不利になる可能性があります。
印鑑は必要?実印じゃないとダメ?
印鑑についても、法律上の明確な義務はありません。
ただし実務ではほぼ必須
- 押印がないことで不受理になる可能性は低い
- しかし、受理率を上げるためには押印が望ましい
印鑑の種類
- 実印である必要はない
- 三文判(100円ショップの印鑑でもOK)で問題なし
👉重要なのは「朱肉で押すタイプ」であることです。
シャチハタ(スタンプ印)はNGな理由
告訴状では、いわゆるシャチハタは使用不可とされています。
主な理由(通説)
- 大量生産で同一印影になる
- 印影照合が困難
- 実印登録ができない
しかし、実務上もっとも有力な理由は次の点です。
本当の理由:時間経過で「滲む」
過去(2000年代初頭まで)の捜査書類は、
- B5サイズ縦書き
- 手書き中心
- ろう紙のような特殊用紙
この紙にスタンプ印を押すと、時間が経つと滲んで判読不能になる問題がありました。
👉そのため
「捜査書類にはスタンプ印禁止」という運用が定着
現在はA4普通紙に変わっていますが、その慣習が今も続いているのです。
告訴状を確実に受理してもらうコツ(まとめ)
受理率を少しでも上げるためには、以下を徹底しましょう。
- 氏名・年齢を必ず記載(匿名は不可)
- 氏名はできれば自筆で記載
- 印鑑は朱肉タイプで押印
- シャチハタは使用しない
- 担当刑事の指示には従う
👉結論:
「自筆署名+朱肉印」が最も無難で確実な方法です。
○警察への告訴状・告発状の作成は元警視庁刑事の行政書士にお任せください。こちら
淺利 大輔
あさり だいすけ
行政書士淺利法務事務所 代表
私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました。
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。


