警視庁に告訴状を提出できる?提出先・管轄を元刑事がわかりやすく解説

「警視庁に告訴状を出したいのですが、どこへ持って行けばいいですか?」

このような相談をよく受けます。

警視庁は名前が特殊なため、アメリカのFBIのような全国組織だと思われがちですが、実際はそうではありません。警視庁は東京都を管轄する警察組織、いわば“東京都警察”です。 茨城県警や大阪府警、静岡県警と同じ地方警察の一つです。

そのため、東京都と関係のない事件の告訴状を警視庁へ提出しても、原則として受理されません。

例えば、

  • 事件が静岡県内で発生した
  • 告訴人(被害者)も静岡県在住
  • 被告訴人(加害者)も静岡県在住

このようなケースでは、警視庁ではなく静岡県警の管轄警察署が提出先になります。

警視庁が告訴状を受理するのはどんな事件?

警視庁に告訴状を提出できるのは、原則として東京都内で発生した犯罪です。

具体例としては、

  • 東京都内での詐欺事件
  • 東京都内での暴行・傷害事件
  • 東京都内での横領・窃盗事件

などが該当します。

一方で、インターネット上の犯罪のように「どこで犯罪が発生したのか」が明確でないケースもあります。

例えば、

  • ネット上の名誉毀損
  • メールによる脅迫
  • SNSを利用した恐喝
  • オンライン詐欺

こうしたケースでは、被害者の住所地を管轄する警察署が窓口になることが一般的です。

そのため、都内在住の方であれば、警視庁管内での対応となる可能性があります。

警視庁のどこに告訴状を提出する?交番ではダメ?

「警視庁に出す」といっても、本部に直接持ち込むわけではありません。

告訴状の提出先は、原則として警察署です。

交番や駐在所では、通常、正式な告訴状の受付窓口にはなりません。

提出先の優先順位は次のとおりです。

1. 事件発生場所を管轄する警察署

最も基本的な提出先です。

例えば、

  • 新宿区で詐欺被害 → 新宿区を管轄する警察署
  • 渋谷区で暴行被害 → 渋谷区を管轄する警察署

という形になります。

2. 被害者の住所地を管轄する警察署(ネット犯罪など)

発生場所が特定しにくい犯罪ではこちらが優先されることがあります。

対象となりやすい犯罪:

  • 名誉毀損
  • 脅迫
  • 恐喝
  • SNSトラブル
  • ネット詐欺

犯行場所が複数ある場合、どこの警察署に行けばいい?

詐欺事件では、被害が複数の場所にまたがることがあります。

例えば、

  • 新宿区で犯人と面会
  • 中野区でも別日に面会
  • 渋谷区で現金を交付
  • 目黒区で追加の支払い

この場合、複数の警察署が管轄候補になります。

こうしたケースでは、次の方法が考えられます。

① 最後に被害が発生した場所の警察署へ行く

実務上、比較的スムーズなケースがあります。

② 自宅を管轄する警察署へ相談する

どこへ行くべきか判断できない場合は有効です。

③ 警視庁本部へ相談する(知能犯事件など)

詐欺や横領などの知能犯事件では、警視庁本部への相談が適切な場合もあります。

告訴状を持参する前に必ず電話確認を

警察の管轄判断は、事件内容によってかなり変わります。

そのため、実際には

「この件は当署ではなく○○警察署です」
「まず相談予約を取ってください」

と言われることも珍しくありません。

告訴状をいきなり持参する前に、必ず電話で相談し、受付可能か確認しておくことをおすすめします。

まとめ|警視庁への告訴状提出で迷ったら

警視庁への告訴状提出のポイントをまとめると、

  • 警視庁は全国警察ではなく東京都の警察
  • 東京都内の事件が原則対象
  • 提出先は交番ではなく警察署
  • ネット犯罪は被害者住所地管轄になることが多い
  • 犯行場所が複数なら相談先が複数あり得る
  • 事前の電話確認が必須

「警視庁に告訴したいが、どこへ出せばいいかわからない」という方は、まず管轄確認から始めましょう。

○警察への告訴状・告発状の作成は元警視庁刑事の行政書士にお任せください。こちら


 


淺利 大輔

あさり だいすけ

行政書士淺利法務事務所 代表

私は、2024年6月までの32年間、警視庁警察官として勤務し、そのうち25年間を刑事として告訴・告発事件の捜査に携わってきました
中でも、告訴・告発を中心に扱う知能犯捜査の経験が最も長く、数多くの事件で、実際に告訴状・告発状を受理し、捜査を進めてきました。
刑事部捜査第二課在籍時には、警視庁本庁舎(霞が関)の聴訴室において、告訴状を持参される弁護士の先生方と日々向き合い、
「事件として受理すべきか」「問題点は何か」
その現場の判断基準を、実務の中で徹底的に学び、鍛えられてきました。
だからこそ私は、警察が何を重視し、どこを見て告訴状を判断するのかを、初期段階から具体的に想定しながら作成することができます。
告訴・告発事件については、刑事の中でも専門性を持って取り組んできた分野であり、強い自負があります。
現在は、千葉県犯罪被害者支援センター会員として、
「費用面で弁護士への依頼をためらっている方」
「警察に何度も相談したが、前に進めずにいる方」
そうした犯罪被害者の力になりたいとの思いから、行政書士として告訴状・告発状の作成支援を行っています。
実際に、
「告訴、受理されました。淺利さんにお願いして本当に良かったです」
というご連絡をいただく瞬間が、何よりの喜びであり、この仕事を選んで良かったと心から思う瞬間です。
警察の内側を知る行政書士として、
“受理される可能性を高める告訴状・告発状”を、本気でサポートします。

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